救国軍事会議のクーデターが起こった原因と鎮圧までのプロセス

銀河英雄伝説
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同盟軍にとって最悪の事態となった救国軍事会議によるクーデター。

ドワイト・グリーンヒル大将や第11艦隊司令官・ルグランジュ中将という高官までも参加していたこのクーデター。

ラインハルトの頭脳から生み出されたこのクーデター計画は見事に同盟を内戦状態に持ち込むことに成功している。

一方で、クーデターを企てた軍人たちはなぜこのような無謀なことをしたのか?

クーデターが起こった原因も考察しつつ、救国軍事会議のクーデターの発生から鎮圧までをみていきたいと思います。

【筆者の情報】

私は小学生の時に銀河英雄伝説(石黒版)のアニメをみて以来、大ファンになった41歳(2023年現在)のサラリーマンです。

結婚して子供ができ妻が持っていた「Amazon Prime Video」のアカウントを観ている時に「あれ?銀英伝が見放題やん!?」となり、再び見返し始めました。

同時に「銀河英雄伝説 die neue these」の劇場公開もはじまり、銀英伝の世界にまたどっぷりはまった人間です。

銀河英雄伝説はアニメとしての楽しさに加え、キャラクターの名言や生き方、考え方など私の人生の指針となっているアニメのひとつです。

銀河英雄伝説がはじまって40年。

あなたも若い時に銀英伝の世界にはまったひとりではないでしょうか?

また一緒に銀英伝の世界を旅しましょう!

 

「銀河の歴史がまた1ページ。。。」

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救国軍事会議によるクーデターとは?

宇宙歴787年に同盟内で起こった救国軍事会議によるクーデター。

自由惑星同盟(正規軍) 救国軍事会議(クーデター派)
司令官 ヤン・ウェンリー大将 ドワイト・グリーンヒル大将(査閲部長)
参加将兵 イゼルローン駐留艦隊(ヤン艦隊) ルグランジュ中将(第11艦隊司令官)
ローゼンリッター連隊 ブロンズ中将(情報部長)
フォーク予備役准将
エベンス大佐
ベイ大佐
クリスチアン大佐
バグダッシュ中佐
アーサー・リンチ少将(帝国の工作員)

救国軍事会議は、統合作戦本部長・クブルスリーの排除、地方同時反乱、首都星ハイネセンの制圧までは順調にクーデターが実行され、一時的に同盟を掌握する。

しかし、ヤン・ウェンリー大将率いるイゼルローン駐留艦隊により、地方反乱および首都星ハイネセンも制圧され、鎮圧される。

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救国軍事会議のクーデターが起こった理由

なぜ、このような軍事クーデターが起こったのか?

ここでは、その理由についてみていくことにしましょう。

帝国内での貴族との全面戦争の開始

全ての原因はこれ。

皇帝・フリードリヒ4世の崩御により、ラインハルトと門閥貴族との間に抗争が生じたことにある。

帝国内の内戦の最中に同盟軍に攻められてはいけないため、同盟を内戦状態に陥れようと考えたラインハルトが捕虜であったアーサー・リンチ少将にクーデターの計画を持たせ、工作員として同盟に送り込んだのだ。

救国軍事会議のメンバーはこの事実を知らずにクーデターを起こしていたのである。

なんともひどい話である。

同盟民主政治の腐敗

同盟政府の腐敗ぶりはすでに分かっていたことである。

政治家は汚職にまみれ、若者を戦場におくり次々と死んでいく。

そんな現状を憂いている高官も少なくなかったでしょうね。

アムリッツァ星域会戦の惨敗

アムリッツァ星域会戦の惨敗は同盟軍にとって致命的な敗北でした。

無謀な軍事計画により、同盟軍の宇宙艦隊の7割を失ってしまいました。優秀な提督も多く失うことになりました。

多くの戦死者が出たことで、社会インフラを維持するための人材も不足し、同盟はいよいよ行き詰っていきました。

この戦いに総参謀長として参加していたドワイト・グリーンヒル大将は、各星系で艦隊が攻撃を受けているため、撤退をロボス元帥に必死に迫るも、何も戦果をあげずにおめおめと帰還できないと、アムリッツァ星域へ兵力の再集結の命令をくだす。

このときにグリーンヒル大将は何かを決意したのではないかと思います。

帰還後は責任をとらされ、左遷させられています。

イゼルローン要塞奪取の成功

救国軍事会議のクーデターが起こった原因のひとつに、イゼルローン要塞の攻略成功が挙げられます。

イゼルローン要塞が帝国軍にあるうちは、内戦をしようものなら帝国軍に攻められる危険性があります。

しかしながら、イゼルローン要塞を奪取したことで、帝国軍から攻められることはなくなりました。

クーデターを起こす余裕ができたわけです。

このこともクーデターを起こすきっかけになったことは間違いありません。

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救国軍事会議のクーデター鎮圧までのプロセス

救国軍事会議によるクーデターの発生と鎮圧までをみていきましょう。

アーサー・リンチによる計画打診

捕虜交換という名目のもと、アーサー・リンチ少将を工作員として送り込んだラインハルト。

リンチは同盟軍内部の不平分子たちに接触を図り、クーデター計画を持ち掛けていきます。

グリーンヒル大将は崇高な理念を持って決起しようとしていた我々に、リンチのもたらした素晴らしい計画があって実現したと言っていましたが、おそらくはリンチが組織化したものと思われます。

フォークによる本部長暗殺未遂事件

なにかと話題のフォーク准将ですが、救国軍事会議のクーデターにもきちんと参加しており、クーデターの初手として、統合作戦本部長であるクブルスリー本部長の暗殺未遂事件を起こします。

おそらくは暗殺が目的であったので、失敗してはいるものの職務不能に落としいれているため、半分は成功でしょう。

地方反乱の発生と首都星ハイネセンの占拠

続いて、惑星ネプティスで武力蜂起が発生。

さらに、惑星カッファーでも武力蜂起が発生し、惑星パルメレンド、シャンプールを占領下に置く事件が同時多発的に発生する。

そして最終目標である首都星ハイネセンでのクーデターを発生させて、政府・軍の要所を制圧してしまった。

ヤン艦隊の出動による地方反乱の制圧

ヤン艦隊はまず惑星シャンプールの制圧に乗り出す。

シェーンコップ率いるローゼンリッター連隊は3日という短期間で制圧してしまった。

凡庸な指揮官なら1週間はかかったであろうということなので、シェーンコップの指揮能力の高さが伺えます。

続いて、残りの惑星の武力蜂起も短期間で制圧してしまった。

ヤン暗殺作戦

惑星シャンプールの制圧と時を同じくして、首都星ハイネセンから脱出したというバグダッシュ中佐が現れる。

バグダッシュ中佐は救国軍事会議のメンバーであり、ヤンを暗殺するために派遣された情報部の人間でした。

バグダッシュ中佐の狙いはシェーンコップに見抜かれ、眠らされてしまいました。

ヤン艦隊 vs 第11艦隊

バグダッシュ中佐が保身のために第11艦隊の出撃と位置をヤンに伝えていたこともあり、ヤン艦隊は戦局を優位に進めることができた。

第11艦隊はグエン・バン・ヒュー分艦隊に分断され、包囲されたことで敗北してしまう。

同盟軍同士の艦隊戦はなんとも後味の悪い結果となりました。

アルテミスの首飾りの破壊

第11艦隊を失った救国軍事会議は事実上、対抗手段を失うことになる。

しかしながら、首都星ハイネセンの周回軌道上にある軍事衛星アルテミスの首飾りを頼りに徹底抗戦の構えをみせます。

そこで、ヤンはアルテミスの首飾りを付近の惑星から取り出した氷塊にジェット・エンジンをつけぶつけることで破壊してしまう。

救国軍事会議の最期

アルテミスの首飾りを失った救国軍事会議は負けを認めることを決意する。

ハイネセンの市民を人質にして最後まで抵抗しようというメンバーもいたが、グリーンヒル大将は「これ以上は同盟の今後に害を及ぼす」として無益な抵抗はやめました。

グリーンヒル大将は自決する決意であったでしょうが、最後の仕事として今回のクーデターが帝国のラインハルトの意を引くものである証拠を消すため、リンチを排除しようとします。

しかしながら、反対に撃たれてしまいました。

なんとも悲しい最期です。

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【考察】救国軍事会議における疑問

救国軍事会議のクーデターに関しては個人的に疑問点があります。

これらの疑問に関して、主観ではありますが、考察を加えたいと思います。

救国軍事会議のメンバーはなぜクーデターに参加したのか?

まずはこの疑問です。

クーデターを起こせば、最終的にどのような結末を迎えるかということは、冷静に考えれば分かることです。

ましてや、グリーンヒル大将やルグランジュ中将と言った高官であれば、なおさらのことです。

にもかかわらず、クーデターに踏み切ったのはなぜなのか。

それはおそらく、ラインハルトが考え、リンチが持ってきた計画がそう思わせるだけの計画案であったことが彼らの蜂起をうながしたのではないかと私は考えています。

えげつないですね、ラインハルトは。

救国軍事会議の政策が民主主義の根幹からかけ離れてしまってのはなぜか?

これも大きな疑問です。

「言論の統制」「弱者救済の廃止」など救国軍事会議が発した施策は民主主義の原則に反するものばかりでした。

これは計画を立案した人間が専制君主制のラインハルトだからではないかと考えられます。

また、一時的とはいえ急進的な改革にはこのような専制的なやり方が必要と救国軍事会議のメンバーも考えたからかもしれません。

どう考えてもこのような施策は、同盟市民には受け入れられないでしょう。

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まとめ

本記事では救国軍事会議のクーデターに関して、詳しく解説していきました。

同盟に致命的な影響を与えてしまった救国軍事会議によるクーデター

救国軍事会議のメンバーの考えも理解できますが、クーデターはさすがにやりすぎだったのではないかと思います。

ましてや、このクーデターがラインハルトの作戦となればなおさらです。

国を憂いてのこととは思いますが、とても残念な結果となりました。

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<以上>

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