元気で働いているかな?
es-nakamura(@NakamuraEs)改めお父さんだ。
今回は、不動産投資を行う上で、最も重要なことを伝えておく。
そして、お父さんが君たちに最も伝えたいことだ。
それは「リスク管理」。
「不動産投資は怖い、怪しい」とよく言われるが、その理由がここにある。
失敗談も多く耳にするが、全てはこのリスク管理が不十分であることが原因だ。
この章では、不動産投資におけるリスクの種類と本当に重要なリスクは何かについて話をする。
不動産投資に関するいろいろなリスクが書籍やネット記事で書かれているが、不動産投資におけるリスクは一つだけだ。それは「ローンを組むということ」、その一点だけだ。
まずはそれをしっかりと理解しておこう。
不動産投資におけるリスクの種類
以前の記事で、不動産投資のメリットを中心に伝えてきたが、良いことばかりではない。
君たちも知っての通り、不動産投資には大きなリスクがある。
このリスクをどのように防止して、君たちの利益に繋げていくかが重要となる。
今回は、その点に関して詳しく話しておく。
不動産投資に大きなリスクがあることは、書籍やネット記事でよく聞いていると思う。
そこでまず、一般的に言われている不動産投資におけるリスクには、どのようなものがあるかを整理しておこう。
ローン返済リスク
不動産投資は購入価格が高額なため、銀行のローンを利用することは何度も説明してきたが、ローンを組むからには、毎月の返済をしないといけない。
不動産運営がうまく運用できていれば、毎月家賃収入が得られるため、ローンを返済することは可能だが、借家人が居なくなれば家賃が入ってこないので、君たち自身がが返済をしなくてはならない。
これが「ローン返済リスク」だ。
君たちの手持ち資金を食いつぶしてしまい、手持ち資金がなくなれば、大変なことになる。
従って、不動産投資における最大のリスク項目といえる。
空室リスク
不動産投資の基本的な仕組みは、君たちが物件を購入し、その物件を借家人に貸すことで家賃収入を得ることだ。
しかし借家人がいない場合、ローンの返済を含む経費は全て君たちが支払うことになる。
物件は所有しているが、住んでくれる人がいない状態を「空室ロス」といい、空室ロスになる可能性があることが「空室リスク」だ。
天災リスク(地震・水災)
物件を所有している地域で地震や洪水が発生し、君たちが所有している物件が破損、倒壊した場合、君たちはその物件を修復して人が住める状態に戻す必要がある。
また復旧が出来ないほど倒壊し、借家人が住めなくなれば、物件そのものがなくなるので、家賃収入も入ってこない。
物件がなくなり、銀行ローンだけが残ってしまい、家賃収入もなくなるという事態になる。
このように、自然災害により、不利益を被る可能性があることが「天災リスク」だ。
火災リスク
君たちが所有している物件で火災が発生した場合、「天災リスク」と同様に建物の復旧や最悪の場合、建物がなくなるという事態が発生する。
このように火災により、不利益を被る可能性があることが「火災リスク」だ。
欠陥住宅リスク
君たちが所有している物件が欠陥住宅であることが判明し、そのことが原因で借家人が他のマンションへ引っ越してしまったたり、建て替えとなってしまう可能性があることが「欠陥住宅リスク」だ。
借家人がいなくなってしまうので、家賃収入も入らないし、建て替えの場合は負担金が生ずる可能性がある。
事故物件リスク
君たちの所有している物件で、自殺や殺人が起こることや火災や事故により死亡者がでてしまうことで、事故物件となり、借家人が見つからず空室が長期間に渡ることや家賃を大幅に下げざるを得ない状況になるが「事故物件リスク」だ。
家賃滞納リスク
君たちの所有している物件の借家人が家賃を支払わないことで発生するリスクだ。
家賃が支払われなければ、家賃収入が入ってこないので、その間は君たちがローンを含む経費を支払うことになる。
家賃下落リスク
君たちの所有している物件の家賃が下がってしまうリスクだ。
家賃収入が下がれば、不動産投資の採算が悪くなってしまうため、赤字となり、君たちがその赤字を補填しないといけなくなる。
金利上昇リスク
金利が上昇することで、月々のローン返済額が上がり、不動産投資の採算が悪くなってしまうリスクだ。
「家賃下落リスク」と同様に赤字になれば、君たち自身で補填する必要がある。
一方で、金利が下落すれば、採算は良くなる。
修繕積立金上昇リスク
君たちの所有している物件が、環境や使い方によって老朽化の進行が早くなった場合、臨時で修繕費を徴収し、修繕を行う。
また、月々の修繕積立金を多くすることで、修理を再計画していく。
その際に不動産投資の採算性が悪くなる可能性があることが「修繕積立金上昇リスク」だ。
管理費・共益費上昇リスク
共用設備の拡充や消費税の上昇、管理方法の変更etc.により、管理費や共益費が上昇してしまうリスクだ。
採算性が悪化する原因の一つとなる。
サブリースリスク
サブリース契約をしての不動産管理をする場合に発生するリスクだ。
サブリース契約とは、不動産管理会社(家賃保証会社)に部屋を貸し、一括管理をする方法で、家賃の下落を防ぐことができる契約形態だ。
保証会社は、その部屋を又貸しすることで、家賃を得て、オーナーには、手数料を上乗せして、家賃を支払う。
この契約はうまくいっていれば問題ないのだが、空室があり採算が悪化すると家賃の値下げを要求されることが多いため、損をする可能性を含んでいる。
管理会社倒産リスク
一般的には不動産の管理は専門の管理会社に委託して実施することが多いが、その委託先である管理会社が倒産して、管理する人がいなくなる可能性のあるリスクだ。
管理組合不全リスク
管理組合とは、マンションのオーナーが複数いる場合に組織されるマンション内の自治会です。
この管理組合が機能不全を起こし、マンション全体の管理が滞ってしまう可能性のあるリスクだ。
マナー違反住人リスク
モラルの低い迷惑住人が住むことで、周囲の住人に迷惑をかけ、オーナーにクレームの入るリスクでだ。
資産価値下落リスク
君たちが購入した物件の資産価値が経年劣化により下落することで、売却するときに利益がでない可能性があることが「資産価値下落リスク」だ。
高値買いリスク
君たちが物件を購入する際に、周辺不動産の相場や物件の価値よりも高い値段で購入してしまう可能性のあるリスクだ。
少し調べて並べてみたが、改めて見直してみると、不動産投資にはたくさんのリスクがあることが分かる。
不動産投資のリスクはたくさんあるように思えるが、分類してみると何が重要なリスクであるかが分かりやすくなる。
全てのリスクを同じレベルで考えてしまうと怖くて仕方ないが、分類して重みづけをすることで気にしておくべきリスクが分かってくると思う。
不動産投資における再重要リスク
不動産投資のリスクはたくさんあるが、冒頭で述べた通り、不動産投資におけるリスクは一つだけだ。
それは「ローンを組むということ」、その一点だけ。
さっき話したリスクの大部分はローンを背負うことによるリスクに起因する。
リスクを考える際に重要なことは、最悪の事態を想定しておくということだ。
不動産投資のリスクにおいて、最終的に起こる最悪の事態の流れは、以下の通りだ。
- リスク項目の内容が実際に発生する.(空室・地震・火災etc.)
- 借家人がいなくなる.
- 家賃収入が入ってこなくなる.
- 銀行ローンを含む経費を自分自身で支払う.
- 生活を圧迫する.
- 経費を支払えなくなり、物件を購入価格以下で売却する.(経費を自分で支払い続けた挙句、売却も購入価格以下で損をする.)
- 物件を売却しようにも売却先が見つからず、ローンの支払いのために必死に働き続ける.
- ローンの支払いが滞り、自己破産する.
基本的には、これ以外ない。
すなわち、全ての元凶は銀行ローンを組むことに起因している。
裏を返せば、家賃収入さえ確保できておけば、最悪の事態は免れることになる。
家賃収入を確保するということは、すなわち借家人に住んでもらい続けるということだ。
不動産投資におけるリスクの分類
たくさんある不動産投資のリスクを先ほど話した内容を基に分類していく。
分類することで、本当に考えるべきリスクが何かを明確にしておこう。
分類する上でのポイントは、「借家人がいなくなるリスク(家賃収入がなくなるリスク)か」どうかだ。
不動産投資で最も重要なリスク
まずは、不動産投資で最も重要なリスクを分類していく。
すでに話している通り、不動産投資における最大のリスクは、銀行ローンの組むことだった。
数多くあるリスクの大部分は、このローン返済リスクに起因する。
従って、この不動産投資で最も重要なリスクは、「ローン返済リスク」となる。
このローン返済リスクに関しては、他のリスクとは別格に扱う必要がある。
このローン返済リスクに関しては、しっかりとした対策を講ずる必要がある。
他のリスクとも関係してくるため、それらのリスクに関しても、十分に対策を検討する必要がある。
借家人がいなくなる(家賃収入がなくなる)リスク
次の分類は、借家人がいなくなるリスクだ。
すなわち、家賃収入がなくなり、ローンの返済を自ら行うことになるリスクとなる。
この分類の対象となるリスクは、以下の通り。
- 空室リスク
- 天災リスク(地震・水災)
- 火災リスク
天災及び火災リスクに関しては、借家人が住めなくなる程の規模の大きな被害が出た場合という条件となる。
小規模な被害の場合は、一時的な復旧にお金が必要となりますが、借家人がそのまま住んで頂けるなら、この分類とはならない。
- 欠陥住宅リスク
欠陥住宅リスクに関しても、致命的な欠陥により、借家人が引っ越してしまった場合という条件となる。
生命に影響を与えないもので、借家人がそのまま住んで頂けるなら、この分類とはならない。
- 事故物件リスク
これらのリスクに関しては、事象が発生した場合は、すぐに家賃収入がなくなってしまうことから、しっかりとした対策を講ずる必要がある。
借家人がいなくなることはないが、一時的な出費や採算性が悪化するリスク
この分類のリスクは、借家人がいなくなることがないため、すぐに危機的状況になることはないが、一時的に大きな出費が発生してしまうことや不動産運営の経費が増加することで、採算性が悪化することになるリスクだ。
対象となるリスクは、以下の通り。
- 家賃滞納リスク
- 家賃下落リスク
- 金利上昇リスク
- 修繕積立金上昇リスク
- 管理費・共益費上昇リスク
- サブリースリスク
お父さんが現在実施している不動産投資の目的は、長期的な運用にあることから、そこまで重点をおいていないリスクだ。
しかしながら、採算性に重点を置いている場合は、起きて欲しくないリスクだな。
これらのリスクについても、しっかりと対策を講じておけば、どちらにしても良い結果となる。
その他のリスク
この分類は、気にしなくても良いレベルのリスクであり、簡単な確認と対策で対応が可能なリスクとなる。
対象となるリスクは、以下の通りとなる。
- 管理会社倒産リスク
- 管理組合不全リスク
- マナー違反住人リスク
- 資産価値下落リスク
- 高値買いリスク
これらの分類から分かるように、重要でしっかりと考えておくべきリスクは、「ローン返済リスク」と借家人がいなくなる「空室リスク」「天災リスク(地震・水災)」「火災リスク」「欠陥住宅リスク」「事故物件リスク」であることが分かる。
別の記事で書いているが、これらのリスクをどのように捉え、どう対策をとっていくかを考える「リスク管理」の方法について学び、不動産投資のリスクを適切に管理していこう。
リスクについて考えることが不動産投資家の最も重要な仕事
今回は、不動産投資のリスクについて、話してきたが、ここで少し不動産投資の本質的な話をしておこう。
不動産投資のリスクを考える上で重要な事として、借家人が居続けていてくれるかどうかがポイントと伝えだ。
これは、家賃収入が途絶えてしまうから、しっかりと考えてないといけないわけだ。
一方で、別記事で書いた「不動産投資の本来の社会的意義」について思い出して欲しい。
その中で、不動産投資(又は不動産投資家)の本来の役割は、「その場所に住みたいと思っている方々に安全で快適な居住空間を提供し続けること」と伝えたと思う。
これはすなわち、不動産投資のリスクについて考え、それを管理していくということは、そこに住んでいる方に安全で快適な空間を維持するための不要な要因を排除するということに繋がる。
従って、リスクについて考え、管理し、その状態を維持していく、またリスク事象が発生しても、住居人の安全性と快適性を確保することは、不動産投資家の最も重要な仕事と言えるわけだ。
地震や洪水、火災が発生しても大丈夫な物件であることを確認することやこれらの天災が発生しても短期間で復旧できるように準備しておくこと、また建物を良好な状態に管理しておくことは、君たち自身のためにも借家人のためにもなることなのだ。
ぜひとも君たち自身のために、そして、そこに住んでいる方のために真剣に取り組んで欲しいと思う。
まとめ
- 不動産投資のリスクはたくさんあるが、重要なリスクは借家人がいなくなるリスク(家賃収入がなくなる)である。
- 不動産投資のリスクを考えることは、不動産投資家の最も重要な仕事だ。
< 以上 >
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