こんにちわ、es-nakamura(@NakamuraEs)です。
【この記事を書いた人】
小さいころ、私は圧力鍋がとても嫌いでした。
圧力鍋の上でテルテル坊主のようなものが「しゅしゅしゅしゅしゅー!」と蒸気をふかしながら回転するのを見て、怖いと感じていたためです。
ゼロ活力鍋を含む圧力鍋は、短時間で誰でも美味しい料理ができる調理器具ですが、とても危険な調理器具でもあります。
通常の鍋と比べて、「高圧・高温で調理する」ということが、危険性を増すのです。
通常の調理自体も火を扱うということで、危険を伴いますが、そこへ「高温・高圧」が加われば、余計に危なくなりますね。
「ゼロ活力鍋」に関しては、146kPaという家庭用圧力鍋の世界トップクラスの圧力を実現してしまっているため、余計に高い圧力での調理になります。
その点をまずは認識しておく必要があります。
近年の圧力鍋は昔と異なり、安全装置がきちんとついていますし、国の技術基準もしっかりしていため、大きな事故になる可能性は極めて少ないですが、危険なものを取り扱っているという意識は持って、調理した方が良いと思います。
今回は「ゼロ圧力鍋」の危険性について確認し、そのための安全装置をしっかりとみていきましょう。
加えて、あなた自身が「ゼロ活力鍋」を使う場合の注意点について改めて復習しましょう。
【この記事を読んで欲しい人】
圧力鍋にまつわる事故
過去に発生した圧力鍋にまつわる事故についてみてみましょう。
経済産業省の事故の統計
経済産業省は、圧力鍋を使用して起こった事故件数を発表しており、1996年から2008年までの13年間で64件の爆発事故があったとのことです。
- 死亡事故 1件
- 重傷 13件
- 軽傷 23件
(引用元)
「圧力鍋のフタを完全に密閉できてなかった」「禁止されていた食材を入れて調理してしまった」「ノズルが汚れたまま調理してしまった」というのが事故の主な原因のようです。
2010年における圧力鍋に関する技術基準の強化
上記の事故をうけて、2010年に経済産業省は圧力鍋の安全基準を強化しています。
圧力鍋は「消費生活用製品安全法」の特定製品に指定されており、日本国内で販売されている圧力鍋は厳しい基準が課されています。
その技術基準が強化されています。
強化された内容は、「圧力が上がり過ぎないように逃げ道を用意する」ということと、「圧力がかかった状態で蓋を開けれないようにする」ということが大きな変更です。
【経済産業省「消費生活用製品安全法」に関わるH.P.】
安全評価のマーク
2010年の安全基準の強化以降、大きな事故の報告はないようで、現在はとても安全に圧力鍋は使うことができます。
「これらの圧力鍋が安全な製品ですよ!」と証明してくれるシールがあります。
それが「PSCマーク」です。
国の安全基準を満足していますよ!という証明書です。
この「PSCマーク」を確認しておけば、まず問題ないでしょう!
【経済産業省「消費生活用製品安全法(PSCマーク)」に関わるH.P.】
圧力鍋が危ない理由
圧力鍋が一般の鍋よりも危険な理由を少し考えてみましょう。
一般の鍋との違いを考えれば一目瞭然です。
圧力鍋はその名前の通り、「高温・高圧」で調理する鍋ですので、その部分において、危険性が増します。
特に「ゼロ活力鍋」に関しては、146kPaという家庭用圧力鍋の世界トップクラスの圧力を実現してしまっているため、余計に高い圧力での調理になります。
さて、「高温・高圧」である場合、一般の鍋と比べて、どのように危険性が増すでしょうか。
- 蒸気の吹き出し口から、蒸気が噴き出して、やけどする。おもりが吹っ飛んで顔にあたる。
- 圧力が上がり過ぎて、蓋が吹っ飛ぶ。
- 調理中に鍋に触れて、やけどする。
おおよそこの3つに集約されます。
とにかく一番気を付けるべきは「圧力が上がり過ぎないようにすること」と「圧力がかかった状態で解放しない」ということに尽きます。
※圧力鍋が爆発するのでは?と心配している方はこちらの記事をお読みください。
「ゼロ活力鍋」の5重の安全システム
安全弁ゴム
圧力が異常に上がった時に圧力を外に排出し、内部の圧力を下げるもの。
蒸気ノズルが詰まってしまい、圧力の抜け道が亡くなった場合、圧力が上がり続けてしまうので、それを防止するための装置ですね。
安全スリット
内部の圧力が上がり過ぎると、パッキングが側面の安全スリットから押し出されて、蓋面の安全スリットから余分な圧力が排出される。
この安全装置も。蒸気ノズルが詰まってしまい、圧力の抜け道が亡くなった場合、圧力が上がり続けてしまうので、それを防止するための装置ですね。
圧力の上昇に関しては2重の圧力排出システムがあることになりますね!
ロックレバー
鍋内部に圧力が残っている場合、通常の力では開けられないよう鍋本体と蓋が固定される。
鍋の内部に圧力がかかっている状態では蓋は開けれなくなるということですね。
パッキング安全棒
蓋と取っ手の本体が正しく閉められていない時に鍋内部の蒸気を逃がすため、蓋と本体の間で密閉したパッキングを押し出して、圧力の上昇を防ぐ。
ちゃんと蓋が閉まっていない状態で圧力をかけてしまうと、すぐに蓋がとれて危険です。
この安全棒は蓋がきちんとしまっていない場合、鍋内部に圧力がかからないように逃がしてくれる安全装置です。
内圧表示ピン
鍋内部の圧力状態を表示します。
内部に圧力がかかっていることが分かるので、圧力がある時は開けないように注意できますね。
守り切れない弱点
このように、国の安全基準である「圧力が上がり過ぎないように逃げ道を用意する」「圧力がかかった状態で蓋を開けれないようにする」という基準に基づき、しっかりとした安全システムが組まれているのため、事故の確率は極めて低くなっています。
しかしながら、それでもカバーしきれない弱点があります。
- 「圧力鍋を火にかけたまま、あなたが圧力鍋の側にいない状態」
- 「老朽化により、これらの安全装置が機能しなくなっている状態」
この2つに関しては、あなた自身で気を付ける必要があります。
「ゼロ活力鍋」使用時に気を付けるべきこと
「ゼロ活力鍋」を使う時に気を付けて欲しいことをお伝えしておきます。
「ゼロ活力鍋」は他の圧力鍋と比べて圧力が高いことをまずはしっかりと認識しておいてください。
蒸気の抜け道を確保する
圧力鍋が一番危ないのは、蒸気の抜け道がふさがった時です。
従って蒸気ノズルが詰まっていないかを使う前に必ず確認してください。
圧力鍋に入れてはいけない食材を知る
さきほども話しましたが、圧力鍋で一番危ないのは、蒸気の抜け道がふさがったときです。
従って、ノズルをふさいでしまうような食材を使ってはいけません。
- カレー・シチューのルー(粘性が強く糊上になるもの)
- 重曹・ふくらし粉・油
- ひじき・切り干し大根(分量が大幅に増えるもの)
- ミートソース・ハンバーグ・焼肉のため(油の多い食品・粘性の高い食品)
- 揚げ物
圧力が抜けたことを確認しての蓋の開放
今は圧力がかかった状態では蓋は開けれないようになっていますが、もしかしたら、その機能が失われているかもしれません。
圧力が抜けた状態を表示ピンで確認し、おもりをずらして蒸気がでないことを試してから蓋をあけることを癖にしてください。
火元を離れない
料理の基本ですが、火元から絶対に離れてはいけません。
<「ゼロ活力鍋」の基本的な使い方はこちら!>
「ゼロ活力なべ」の安全性評価
最後に「ゼロ活力鍋」の安全性の外部評価についてお伝えしておきます。
「PCSマーク」
経済産業省が定める「消費生活用製品安全法」で圧力鍋などの製品販売に必要な安全基準に適合したものであると認定されたマーク
「SGマーク」
(一財)製品安全協会が認定した保障制度。
「ゼロ活力鍋」は、経済産業省及び製品安全協会の公的な2つの外部機関で安全性が保障されているということになります。
ここで重要な事ですが、製品そのものが安全に設計されていたとしても、使う人が危険性を軽視して、本来の意図と異なる使い方をすれば、とうぜん危険性は高いままです。
最後はあなた自身が安全性の砦であることを忘れないでください。
まとめ
圧力鍋及びゼロ活力鍋の安全性についてみていきました。
- 過去は圧力鍋にまつわる事故はあったが、安全基準の強化により、現在はほとんど大きな事故はない。
- 「ゼロ活力鍋」は5重の安全システムと「PSC」「SG」マークの付与により、とても安全な圧力鍋である。
- 「ゼロ活力鍋」は圧力鍋の中でも最も高い圧力となる圧力鍋なので、取り扱いに気を付けなければならない。
- 製品は安全に作られたとしても、あなたが軽視していては事故は起こる。手順を守って安全に使おう!
※我が家の購入経緯やメリット・デメリットをまとめている記事ですので、参考にしてください。
※今回使ったゼロ活力鍋に関する他の記事はこちら!
⋙ 【まとめ】ゼロ活力鍋を購入しての感想とアドバイスを網羅的に解説
< 以上 >
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