複雑な戦士・銀河英雄伝説に登場するリューネブルグとは何者なのか?

銀河英雄伝説
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こんにちわ、自称・銀河英雄伝説の後世の歴史研究家の一人”しんや”です。

今回は、ローゼンリッター連隊第11代連隊長であり、帝国に逆亡命した「ヘルマン・フォン・リューネブルグ」について、深く掘り下げていきたいと思います。(本記事は外伝のネタバレを含みます)

銀河英雄伝説外伝「億千の星、億千の光」にしか登場しないキャラクターなのですが、印象深い人物です。

この外伝の準主役といったところでしょうか。

ローゼンリッターで連隊長を務めながら、帝国に逆亡命をした謎の人物。当時のシェーンコップが勝てなかった唯一の人物。こと戦闘においては白兵戦技術、戦略眼の両方を持ち合わせた有能な人物です。

一方で性格に難があるため、私生活ではいろいろと面倒なことになり、結局は亡命したことが原因で復讐されてしまう数奇な運命をたどります。

リューネブルグ自身も複雑な人間なのですが、巻き込まれた状況も複雑であり、彼を理解するのはいろいろと難解です。

今回はこのような複雑な戦士・リューネブルグを紐解いていきましょう。

【筆者の情報】

私は小学生の時に銀河英雄伝説(石黒版)のアニメをみて以来、大ファンになった41歳(2023年現在)のサラリーマンです。

結婚して子供ができ妻が持っていた「Amazon Prime Video」のアカウントを観ている時に「あれ?銀英伝が見放題やん!?」となり、再び見返し始めました。

同時に「銀河英雄伝説 die neue these」の劇場公開もはじまり、銀英伝の世界にまたどっぷりはまった人間です。

銀河英雄伝説はアニメとしての楽しさに加え、キャラクターの名言や生き方、考え方など私の人生の指針となっているアニメのひとつです。

銀河英雄伝説がはじまって40年。

あなたも若い時に銀英伝の世界にはまったひとりではないでしょうか?

また一緒に銀英伝の世界を旅しましょう!

 

「銀河の歴史がまた1ページ。。。」

 

※本記事はアフィリエイトプログラムに基づく、商品・サービスのPR及び広告を含みますので、ご了承ください。

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銀河英雄伝説に登場するリューネブルグとは?

銀河英雄伝説外伝「億千の星、億千の光」のみに登場する帝国軍陸戦部隊の准将です。

同じく准将であったラインハルトがグリンメルスハウゼン艦隊に所属されている時に同じ艦隊に所属していました。

もともとは同盟軍ローゼンリッター連隊の第11代連隊長であった人物ですが、ローゼンリッターの歴代隊長たちにもれず、帝国に逆亡命しました。

ラインハルトですら「完璧だ。」と言われる戦術眼を持ち、その一方でシェーンコップですら白兵戦技術ではかなわなかった人物で、おそろしく有能な男です。

野心と才覚に溢れるゆえ、いろいろと面倒に巻き込まれ、最後はシェーンコップ率いるローゼンリッター連隊の復讐を受け戦死します。

いろいろと興味深い人物です。

リューネブルグ

画像出典:銀河英雄伝説外伝「億千の星、億千の光」第2話-三つの赤-

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第11代ローゼンリッター連隊長時代のリューネブルグ

リューネブルグは帝国に逆亡命する前は同盟軍のローゼンリッター連隊の第11代連隊長を務めていました。

当時はシェーンコップリンツブルームハルトといったメンバーを従えて戦っていたことになります。

白兵戦技術も隊内No.1であり、シェーンコップですら勝てなかった相手です。

隊内での信頼も厚かったようで、リューネブルグが隊に流行らせた曲もあったようで「三つの赤」という歌をシェーンコップが口ずさんでいました。

強く信頼できる隊長であったのは間違いないようです。

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帝国に逆亡命したリューネブルグ

同盟軍内でローゼンリッターの隊長を務めるなど、順調なキャリアを踏んでいたかにみえたリューネブルグですが、とつぜん帝国軍に逆亡命をします。

ここからは帝国に逆亡命してからのリューネブルグの軌跡を追いかけましょう。

エリザベートとの結婚

リューネブルグは帝国において、内務省警察総局次長:エーリッヒ・フォン・ハルテンベルク伯爵の妹であるエリザベートと結婚します。

エリザベートにはフォルゲン伯爵家の4男のカール・マチアスという男性と婚約していたのですが、カール・マチアスがとつぜんの前線勤務を命じられ、配属先で戦死するという出来事がおこる。

それ以来、エリザベートは心を閉ざしてしまい、リューネブルグと結婚したあともカール・マチアスの影ばかり追いかけてしまい、夫婦仲は上手くいってないようでした。

リューネブルグとしては伯爵家の娘と結婚することで、帝国内での地歩・人脈を確保することが目的だったのかもしれません。

エリザベート

銀河英雄伝説外伝「億千の星、億千の光」第7話-初夏、風強し-

グリンメルスハウゼン艦隊への配属

物語(銀河英雄伝説外伝「億千の星、億千の光」)はグリンメルスハウゼン艦隊にリューネブルグが既に配属されているところから始まります。

そこでラインハルト・フォン・ミューゼル准将と知り合うわけです。

ヴァン・フリート4=2(地上戦)での戦い

グリンメルスハウゼン艦隊はヴァン・フリート星域の戦いにおいて、ミュッケンベルガーから戦力外としてみなされ、同星域の奥に配置されていたが、そこに同盟軍の後方支援基地があることがわかり、そこを攻略すべくリューネブルグとラインハルトは動き出す。

リューネブルグを司令官に、ラインハルトを副司令官にし、同盟軍の後方支援基地の攻撃を開始した。

リューネブルグはヴァーンシャッフェ(第12代ローゼンリッター連隊長)やデア・デッケンといったローゼンリッターの手練れ達を戦死に追い込む武功をたてる。

基地の制圧までは至らなかったが、ラインハルトからも人間的には好きになれないが、有能であると評価されている。

装甲擲弾兵総監・オフレッサーに近づくリューネブルグ

野心溢れるリューネブルグは、帝国内での地歩をより確実なものにすべく、陸戦部隊の事実上のトップである装甲擲弾兵総監・オフレッサーに近づく。

しかしながら、そういったことが気に入らないオフレッサーに追い返されてします。

第6次イゼルローン要塞での戦い

先の武功で少将に昇進したリューネブルグはイゼルローン要塞に配属されていた。

その後に帝国軍と同盟軍の戦闘となった第6次イゼルローン攻防戦において、ヴァン・フリート4=2での戦いで負けたローゼンリッター連隊が復讐に立ち上がる。

ローゼンリッターは帝国艦に強引に突入しては艦を制圧し、制圧した艦から通信を使い、リューネブルグを挑発し続けたのだ。

これらの挑発行為は帝国軍内でも知れ渡り、ミュッケンベルガーとオフレッサーに「自分でケリをつけるように」言われる。

立場のなくなったリューネブルグは、ローゼンリッターの元に突入し、シェーンコップと対峙する。

そして最後はシェーンコップに倒されて戦死する。

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リューネブルグの周囲の人間関係

さて、ここからはリューネブルグという複雑な人物の周囲との人間関係について少しずつ紐解いていきます。

ラインハルトとリューネブルクの関係性

まずはラインハルトとの関係性ですが、ラインハルトからは人間的にはとても嫌われていますが、軍人としての資質については認められています。

ヴァン・フリート4=2での地上戦における配置、そして戦いぶりには感服していました。

将来の人材にならないかとキルヒアイスが素性を調査しましたが、ラインハルトの役に立つ人材ではないとしています。

一方でリューネブルグの方は言うと、ラインハルトの才覚を見抜き、将来は自分の部下にしたいということを言っています。

ラインハルトは激怒しましたが、「こいつに知己を得たのか。」となんとも言えない気持ちになっていたようです。

結局のところ、お互いに性が合わず、戦勝パーティーにおいてはケンカ寸前になっています。(ケスラーがその場をおさめる)

ラインハルトとリューネブルグ

銀河英雄伝説外伝「億千の星、億千の光」第9話-パーティーの夜-

シェーンコップ(ローゼンリッター連隊)との確執

リューネブルグ(ローゼンリッター全体のメンバー)とシェーンコップの確執はとても根深いものです。

シェーンコップ達からすれば、自分たちの隊長が自分たちを見捨てて逆亡命したわけですから、恨んでいて当然です。

リューネブルグの逆亡命後、ローゼンリッター連隊は廃止寸前まで追い込まれたそうで、廃止はまぬがれても周囲からの目は厳しいものがあるのはとうぜんです。

シェーンコップはデア・デッケンを殺され、戦闘で当時の愛人も殺されていますので、復讐したいと思うのも分かります。

最終的にリューネブルグは、第6次イゼルローン攻防戦において、ローゼンリッター連隊によって戦場にひきづりだされ、シェーンコップに殺されています。

やはり、仁義に反することはすべきではありませんね。

モラハラ夫?リューネブルグとエリザベートとの関係性

さて、リューネブルグの妻・エリザベートとの関係はどうであったかというと、エリザベートが前の婚約者の戦死のショックで心を閉ざしていたこともあり、良い関係ではありませんでした。

あまりにも心を開かないエリザベートに向かって、「前の婚約者を殺したのは俺だ!」といって挑発しますが、それでもエリザベートの心は開かないままでした。

作中の描写をみるかぎり、モラハラとまではいいがたいですが、高圧的な夫であったことは間違いないようです。

エリザベートも毛嫌いしている様子ではないので、リューネブルグ自身を嫌いというよりも、婚約者の死のショックを乗り越えられていないというところだと思います。

リューネブルグもエリザベートも悪いわけではなく、これは仕方のないことかなと思います。(いちばん悪い奴は他にいます)

リューネブルグも知らないエリザベートに関わる闇

エリザベートは最終的に前の婚約者であるカール・マチアスの死に関する真実をしります。(グリンメルスハウゼンが教えた)

それは放蕩息子であったカール・マチアスがサイオキシン麻薬の密売に手を染めていることを知ったエリザベートの兄が軍部と協力して、前線に送り込むことで、処刑したのだというのです。

エリザベートの兄は内務省警察機構の幹部であったことから、妹の婚約者がサイオキシン麻薬の密売に手を染めていることが発覚するのを恐れ、裏で手をまわしたのでした。

これを知ったエリザベートは兄を殺害したのです。

リューネブルグはこの事実を知らず、ローゼンリッター連隊に殺されることになります。

リューネブルグも可哀そうなひとですね。

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【考察】銀英伝に登場するリューネブルグにまつわる疑問

ここからはリューネブルグに関わるいくつかの疑問について考察してみたいと思います。

あくまで私の個人的な推察にすぎませんので、ご了承ください。

リューネブルグはなぜ逆亡命したのか?

リューネブルグが帝国に逆亡命をした理由について、ラインハルトは「野心と才覚のある人間は、現状で不当な評価を得ていると感じれば、別の環境に活路を見出すのかもしれない」と推測しています。

私自身もこの意見におおむね賛成なのですが、もうひとつつけ加えるならば、もともと帝国からの亡命者であり、同盟国家に対する愛国心も薄かったこともあげられると思います。

同盟を守るという使命感も低いでしょうし、自らの手腕で評価され出世していくことが目的となっているリューネブルグにとっては亡命ということも敷居の低いことだったかもしれません。

さらに、亡命者は厚遇される情勢だったので、踏み切ったのではないでしょうか。

リューネブルグは皇帝のご落胤?

一時期、リューネブルグは皇族のご落胤であり、それを知ったリューネブルグが帝国に逆亡命したという噂が帝国内でささやかれました。

グリンメルスハウゼンは「歴代の皇帝はあっち方面は誠実でない人が多いので否定はできんがな」と言ってはいましたが、完全にガセネタでしょう。

ご落胤だったとしても、リューネブルグ自身が興味がないようでしたので、何の意味ももたない噂です。

シェーンコップとリューネブルグはどちらが強い?

さて、この物語のいちばんの興味はシェーンコップとリューネブルグはどちらが強いのか?というところに集まるのではないでしょうか。

最終的には生き残ったシェーンコップの方が強いというのが結論になりますが、時差もあると思います。

リューネブルグが隊長をしていた時代はリューネブルグの方が強かった。そこから年月がたち第6次イゼルローン攻防戦の時にはシェーンコップの方が強かったとなるでしょう。

リューネブルグが年齢的に衰えをみせていることとシェーンコップが年齢的に充実しているときであったことも大きいと思います。

とにもかくにもシェーンコップの勝ちです!

リューネブルグはエリザベートを愛していたのか?

この疑問に関しては推測の域をこえませんが、リューネブルグはおそらくエリザベートを愛していたと思います。

野心のために利用したとはいえ、エリザベートの心をなんとか開かせようとしていた(やり方は間違ってますが)ためです。

単なる男の独占欲ととらえればそうかもしれませんが、それでもまったく反応をみせない妻と毎日顔を合わすのはしんどいですよ、普通。

彼なりの愛情表現であったと思います。

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まとめ

自分でリューネブルグについて書いている中でも複雑な人だなー、この人は思うくらい面倒な人でした(笑)。

外伝にしか登場しないくせに、こんなに書くことになるとは思ってもいませんでした。

まとめます。

リューネブルグはいろいろと複雑な人物

元・ローゼンリッターの連隊長であり、帝国に逆亡命したリューネブルグ。

帝国内での地歩を固めようと伯爵家の娘・エリザベートと結婚するも、エリザベートの前の婚約者の死に絡んで不幸な結婚となってしまいます。

またリューネブルグ自身も逆亡命したことで、ローゼンリッター連隊の隊員達にうらまれ、最後は彼らによって殺されます。

ラインハルトの手腕と才覚を見抜いていた数少ない人物でしたが、性格に難があり、もったいなかったですね。

なかなか面白い人物なので、外伝「億千の星、億千の光」もぜひ見て欲しいなと思います。

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